よくある質問 FAQ
01
顧問契約について
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Q
顧問契約の内容はどのようなものですか 。
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A
建築紛争は専門的な技術知識を要する場面が多く、紛争が長期化しやすいという特徴があります。当職の顧問契約では、日常的な法的相談に加え、後の紛争を予防するための契約書や見積書のリーガルチェック、現場で発生する追加・変更工事への対応アドバイス、法改正(民法や建築基準法等)に関する情報提供など、建築実務に即した包括的なサポートを提供します。 (※契約書のリーガルチェック等の具体的な範囲については、一般的な法律事務所の実務に基づき、個別の契約プランにより調整可能です。)
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Q
顧問契約の費用体系はどのようになっていますか?
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A
事業規模・内容、予想される相談内容・頻度等により月額5万円(税別)から10万円(税別)程度とさせていただいておりますが、個別にご相談させていただければと思います。 特に、相談の頻度・時間の上限は、設けておりませんので、お気軽にご相談ください。 ただし、顧問契約を締結後、実際の相談頻度等を踏まえて契約内容の見直しをお願いする場合がございます。
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Q
契約期間や解約のルールはありますか?
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A
契約期間は1年間とし、以降は自動更新とするのが一般的です。解約については、解約を希望される月の1ヶ月前までにご通知いただければ、いつでも解約が可能です。
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Q
顧問契約を結ぶと、どの程度の頻度で相談できますか?
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A
ご契約いただくプランにより異なりますが、電話、メール、オンラインでの相談は回数無制限で承るプランもございます。建築現場では「追加工事の合意」など、その場の判断が後の大きな紛争を左右することが多いため、いつでも気軽に相談できる体制を整えています。
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Q
地方の企業からの相談も可能ですか?
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A
はい、可能です。建築紛争は高度な専門性が求められるため、裁判所においても建築専門部や集中部が設けられている地域は限られています。当事務所では、専門的な知見を必要とする全国の施工業者・設計事務所様の相談に対応しており、遠方の事案でもWeb会議システム等を活用して迅速にサポートいたします。
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Q
メールやオンラインでの相談も可能ですか?
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A
はい、対応しております。特に建築実務では、図面、見積書、写真、打合せ議事録などの客観的証拠の確認が不可欠です。メールやクラウド共有、Web会議システム(ZoomやTeams等)を活用することで、これらの膨大な資料を迅速に共有・検討し、スピーディーな回答を差し上げることが可能です。
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Q
顧問契約を結ぶ前に、試し相談のようなことはできますか?
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A
まずは初回のご相談(有料)をご利用ください。建築紛争は事案が複雑なため、初回相談で事実関係や問題点を整理し、当事務所の解決方針や相性を確認いただいた上で、顧問契約をご検討いただくことをお勧めしております。
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Q
社内研修や契約書チェックも顧問契約に含まれますか?
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A
契約書のリーガルチェックについては、原則として顧問契約の範囲内で優先的に対応しております。 一方、社内研修の実施については、内容や規模に応じて別途のご契約(個別費用)をお願いしております。 ただし、顧問契約を通じて貴社の施工管理体制や契約の進め方、過去のトラブル傾向などを深く理解しているため、全く関わりのない企業様から依頼を受け準備する場合に比べ、事前のヒアリングや資料作成に要する時間と費用を大幅に節約することが可能です。 建築実務においては、紛争の火種になりやすい「追加変更工事の書面化の徹底」や、請負代金請求の成否を分ける「仕事の完成(出来高)の定義」など、現場担当者が押さえるべき急所が明確に存在します。貴社の実情に即した「生きた研修」を行うことは、平均的な民事事件の約2.8倍の期間を要する建築紛争のリスクを未然に防ぐために、極めてコストパフォーマンスの高い投資となります。
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Q
建設会社以外(設計事務所・不動産業など)でも契約可能ですか?
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A
もちろんです。当事務所では、施工業者(請負人)だけでなく、設計者、工事監理者、不動産売主(宅建業者)が直面する特有の法的問題(設計料未払いへの対応、監理義務違反に対する反論、契約不適合(瑕疵担保)責任への対応など)を幅広く取り扱っています。
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Q
既に他の顧問弁護士がいても契約できますか?
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A
可能です。建築分野は極めて特殊で複雑な領域であるため、一般的な企業法務は既存の顧問弁護士に、建築・設計に関する専門的な紛争や予防法務は当事務所に、という形で「セカンドオピニオン」や「専門分野特化の顧問」として活用されている企業様もいらっしゃいます。
02
施工/設計トラブルについて
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Q
施工不良や瑕疵の責任はどこまで追及できますか?
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A
原則として、施工された建物等が「種類または品質に関して契約の内容に適合しない」場合、注文者は施工業者に対し、履行の追完(修補)請求、代金減額請求、損害賠償請求、あるいは契約の解除を求めることができます。 ただし、不適合(瑕疵)が重要でなく、かつ修補に過分の費用を要するなど、修補を求めることが社会通念上不能と認められる場合には、修補請求は認められず、損害賠償の請求に限定されます。
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Q
設計変更や追加工事の費用をめぐる争いはどう対応すべきですか?
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A
追加変更工事代金の請求が認められるためには、①追加変更工事の合意、②有償であることの合意、③工事の完成、という要件を満たす必要があります。トラブルを避けるためには、現場での口頭指示であっても、その都度、追加変更工事一覧表や打合せ議事録を作成し、有償での合意を証拠化しておくことが不可欠です。
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Q
工期の遅れによる損害賠償を請求された場合、どうすればよいですか?
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A
工期遅延が施工業者の責めに帰すべき事由による場合、遅延損害金の支払義務が生じます。対応としては、遅延の理由が注文者側の仕様決定の遅れや追加工事にあることを立証し、免責や工期延長の合意があったことを主張することが考えられます。
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Q
契約書がない状態で工事を始めてしまった場合、法的にどう扱われますか?
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A
建設業法上は書面交付が義務付けられていますが、書面がなくても合意があれば請負契約は成立します。ただし、契約内容が不明確なため、後に「本工事の範囲」や「代金額」を巡って深刻な紛争になるリスクが極めて高く、図面や見積書等の客観的資料から契約内容を推認していく作業が必要になります。
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Q
現場監督や設計士のミスによる損害は、会社の責任になりますか?
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A
はい、会社は従業員の業務執行上の過失について、使用者責任(民法715条)を負います。また、設計・施工一体型の契約(デザインビルド)の場合、設計上の契約不適合(瑕疵)についても施工業者が請負人としての責任を負うことになります。
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Q
公共工事と民間工事で、トラブル対応の進め方は違いますか?
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A
公共工事では多くの場合、標準的な請負契約約款(公共工事標準請負契約約款)が使用され、紛争解決手続として建設工事紛争審査会が指定されているなど、手続が定型化されています。民間工事では独自の約款や口頭合意も多く、契約解釈がより複雑になる傾向があります。
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Q
下請代金の未払いに対してどのような法的手段が取れますか?
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A
請負代金請求訴訟や民事調停に加え、目的物の引渡し前であれば、代金支払を受けるまで引渡しを拒む留置権の主張が考えられます。また、元請が倒産危機にある場合は、仮差押えなどの保全処分を検討する必要があります。
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Q
工事中止や契約解除をしたい場合、どんな手続きが必要ですか?
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A
注文者は、工事が完成する前であれば、施工業者に生じた損害(かかった費用や本来得られた利益)を賠償することで、いつでも理由を問わず契約を解除できます(民法641条)。 一方、施工業者側からの解除は、注文者の代金不払いや協力義務違反といった「債務不履行」がある場合に限られます。この場合、まずは相当の期間を定めて義務の履行を催告し、それでも改善されない場合に解除の手続きを行うのが一般的です。なお、いずれの場合も後日の紛争を防ぐため、書面(内容証明郵便など)による通知を行うことが強く推奨されます。
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Q
元請・下請間でのトラブルはどちらに責任があると判断されますか?
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A
契約関係(契約の連鎖)に基づいて判断されます。注文者に対する一次的な責任は元請が負いますが、契約不適合(瑕疵)の原因が下請の施工にある場合は、元請は下請に対して求償(損害賠償請求)を行うことになります。
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Q
瑕疵担保責任の期間が過ぎた後に問題が発覚した場合、請求は可能ですか?
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A
原則として期間経過後は請求できませんが、その契約不適合(瑕疵)が建物の「基本的安全性」を損なう重大なものである場合、瑕疵担保期間に関わらず、不法行為責任(民法709条)として、引渡しから最長20年間の損害賠償請求が認められる可能性があります。
03
労務/契約トラブルについて
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Q
現場作業員との労働契約はどのように整備すべきですか?
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A
建設現場の労働形態(日雇、常用、一人親方等)に応じた適切な契約書の作成が重要です。特に、実態が労働者であるにもかかわらず請負契約の形をとる「偽装請負」は、労働基準法違反や安全配慮義務の潜脱とみなされるリスクがあるため、業務指示の出し方や拘束時間の管理を含めた整備が必要です。
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Q
残業代や休日手当をめぐるトラブルを防ぐにはどうすればよいですか?
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A
建築現場特有の移動時間や手待ち時間の扱いを就業規則で明確に定めることが重要です。固定残業代制を採用する場合も、有効性の要件を厳格に満たす必要があります。顧問契約に基づき、現場の実態に即した勤怠管理体制のアドバイスを行います。
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Q
社員の安全配慮義務違反を問われた場合、どのように対応すべきですか?
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A
労働災害が発生した際、会社は必要な安全対策を講じていたかどうかが問われます。建築現場の安全基準(労働安全衛生法等)を遵守していた事実や、現場での安全指導の記録、安全教育の実施状況を証拠化して防御を図ります。
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Q
下請け先の従業員が事故を起こした場合、元請は責任を負いますか?
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A
元請業者は下請業者の従業員に対しても、現場の管理責任者として安全配慮義務を負う場合があります。現場の混在作業における安全管理体制が適切であったかどうかが焦点となります。
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Q
雇用契約と請負契約の違いをどう整理すればよいですか?
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A
指揮命令系統の有無、勤務時間の拘束性、道具の負担、報酬の性質等から判断されます。一人親方との契約が実態として雇用とみなされると、社会保険料の遡及支払や労災責任が生じるため、実務上の区分けを明確にするサポートをいたします。
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Q
パワハラやセクハラの内部調査を依頼できますか?
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A
はい、可能です。当事務所では、専門的かつ第三者的な立場からヒアリング調査を行い、事実関係の認定と、企業として取るべき法的対応のアドバイスを提供します。
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Q
労働基準監督署から是正勧告を受けた場合、どんな対応が必要ですか?
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A
勧告内容は法的な強制力は持ちませんが、放置すると書類送検や公表のリスクがあります。勧告内容を精査し、改善報告書の作成や、是正が困難な場合の監督署との交渉をサポートします。
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Q
社員とのトラブルが裁判に発展した場合、顧問契約で対応できますか?
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A
初期段階の交渉は顧問契約の範囲内で対応可能です。訴訟に至った場合は、別途の着手金・報酬金が必要となりますが、継続的な事情把握に基づき効果的な弁護活動を行います。
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Q
雇用契約書の作成・見直しを依頼することはできますか?
- A
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Q
人事労務に関する社内ルールの整備(就業規則など)はサポート対象ですか?
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A
はい、サポート対象ですが、原則として顧問料とは別途の費用(個別見積り)にて承っております。 ただし、顧問契約を通じて貴社の組織体制や施工現場の実態(直行直帰の有無や現場手当の運用など)を既に深く理解しているため、貴社のことを全く知らない弁護士がヒアリングを行う場合に比べ、事前の調査に要する時間と費用を大幅に節約することが可能です。 就業規則は「会社の憲法」であり、特に労働条件が複雑になりがちな建設業においては、紛争時の防御の要となります。当事務所では、現場担当者と内勤職員で異なる勤務実態を適切に反映し、建築実務の特殊性(移動時間の扱い、安全配慮義務の履行、下請との関係性など)を考慮した規程の整備を、効率的かつ高品質にサポートいたします。
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Q
報酬額(設計料)について明確な合意がないまま業務が進んでしまった場合、どうなりますか?
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A
建築士が依頼を受けて設計業務を行う際、特段の事情がない限り無償で業務を行うとは認識されないのが通常です。具体的な報酬額について明示的・確定的な合意がなかったとしても、有償で行う合意(有償契約)があると認められれば、業務に要した時間、建物の規模(建築予算)等に応じて、取引通念上一般に想定される「相当な額」の報酬を請求できる可能性があります。
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Q
施主の要望を反映した結果、建築コストが予算を大幅に超えてしまいました。設計料の支払いを拒否されることはありますか?
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A
設計者は、施主が定めた予算の範囲内で建築できる建物の設計を行う義務を負っていると解されることが多く、そのため、予算を著しく超過する設計を行った場合、義務を果たしていないとして設計料の請求が認められないリスクがあります。ただし、予算超過の原因が施主による度重なる仕様変更や過大な要望にある場合は、設計者の債務不履行とはならず、それまでの出来高に応じた報酬請求が認められるケースもあります。
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Q
作成した設計図書を、施主が他の業者に持ち込んで無断で転用(建築)することは許されますか?
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A
設計図書は設計者の責任において作成された成果物であり、施主が設計者に無断で他の業者に転用して建築することは、契約上の義務違反を問われる可能性があります。設計者が全部または一部を完成させた設計図書を無断で転用した場合、施主は設計契約上の債務不履行責任を負うことになる可能性があります。
04
建築訴訟について
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Q
建築訴訟の審理はどのように進みますか?
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A
通常の訴訟と異なり、「瑕疵一覧表」「出来高一覧表」等を用いて争点を整理するプロセスが重視されます。また、裁判所の一級建築士などの専門家(専門委員)が関与し、現地調査を行って技術的知見を補うのが特徴です。
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Q
平均的な審理期間はどのくらいですか?
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A
契約不適合(瑕疵)が争点となる事案の平均審理期間は約24.9ヶ月であり、一般的な民事訴訟(約8.9ヶ月)の約2.8倍の時間を要します。そのため、訴訟移行前の「専門家調停」等による早期解決の検討も重要です。
05
その他について
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Q
初回相談の流れを教えてください。
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A
まずはお電話や問い合わせフォームよりご予約いただき、相談日時を調整します。相談当日は、時系列表や関係図を基に詳しい事情を伺い、問題の軽重を見極めます。相談をスムーズに進めるため、契約書、設計図面、現場写真、打合せ議事録などの資料を可能な限りご持参いただくようお願いしております。
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Q
相談内容が他社に知られることはありませんか?
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A
弁護士には法律上の守秘義務があり、相談内容や相談があった事実さえも外部に漏れることはありません。
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Q
どの段階で弁護士に相談すべきかわかりません。目安はありますか?
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A
「不穏な空気を感じた段階」が最良の目安です。建築紛争は事実関係が複雑になりやすく、時間が経つほど客観的な証拠(現場の状況や当時の合意内容)が失われていくため、できるだけ早い段階で弁護士や建築士に相談しておくことが円滑な解決に繋がります。
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Q
紛争になっていない段階でも相談してよいですか?
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A
はい、もちろんです。紛争を未然に防ぐ「予防法務」こそが重要であり、契約書や見積書のリーガルチェック、追加工事の書面化のアドバイスなどを行うことで、将来的な訴訟リスクを大幅に低減できます。
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Q
弁護士費用の見積もりは事前にもらえますか?
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A
はい、初回相談の際に、月額の顧問料や案件を受任した場合の着手金や報酬金の目安をご説明いたします。建築関連の事案は解決までに長期間を要し、手間も多岐にわたるという特殊性があるため、それらを考慮した上で納得いただけるよう丁寧な説明を心がけております。
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Q
他県や遠方からの相談も可能ですか?
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A
はい、可能です。当事務所では全国の施工業者・設計事務所様から相談を受けております。資料の共有にはメールやクラウドを活用し、打ち合わせにはWeb会議システムを用いることで、距離を感じさせない対応が可能です。
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Q
建築以外の業種でも顧問をお願いできますか?
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A
もちろんです。建築・設計に強みを持っていますが、契約書の作成や労務管理といった一般的な企業法務についても幅広く対応しております。ただし、建築のプロとして培った技術的視点を活かせる業種の皆様には、より付加価値の高い提案ができると考えております。
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Q
紛争が訴訟に発展した場合も継続して対応してもらえますか?
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A
はい、交渉段階から訴訟、さらには調停やADR(裁判外紛争解決手続)まで一貫してサポートいたします。紛争の内容を熟知した弁護士が代理人として、建築士などの専門家と連携しながら戦略的に審理を進めてまいります。
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Q
他の専門家(建築士・税理士・司法書士・不動産鑑定士・土地家屋調査士など)との連携は可能ですか?
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A
はい、積極的に連携しております。特に建築紛争の解決には弁護士と建築士その他の士業との密接な協働が不可欠であり、当事務所では専門的な知見を持つ一級建築士等とチームを組んで事案にあたることが可能です。また、資産税に強い税理士等の紹介も行っております。